プロジェクトの詳細
- 正式名称:
- 未利用資源の活用によるムジンバ県の小農の農業収入向上支援
- 通称:
- ELSaN (Environment, Livelihood and Sanitation Nexus:環境・暮らし・衛生連関)
プロジェクト実施の背景と目的
マラウイでは元来の作物の生産性の低さと、トウモロコシ栽培に強く依存した農業の不安定さが課題になっています。未利用資源(特に人間のし尿)を活用して小農自身が肥料を製造することで、化学肥料の不足、堆肥作成に必要な資材・労働力の不足といった問題を解決し、換金作物を小規模に栽培・販売する機会を創出して小農の暮らし向上に寄与します。
主な活動
- し尿分離型ドライトイレ(以下、ドライトイレ)を整備し、人間のし尿由来の堆肥・尿肥料を施用した作物の栽培手法を確立します
- ドライトイレを取り入れた住民による換金作物の販路を確立するとともに堆肥・尿肥料の品質を保証します
- 寄宿舎付き高校(CDSS)がドライトレイを整備し、製造した堆肥・尿肥料を校内あるいは小農の畑に施用して、作物を栽培します
これらの活動により期待される成果
- 未利用資源を活用して小農が農産物を生産するようになります
- 小農が生産した産品の販売活動を推進します
- 学校と農村が連携して未利用資源を利用するようになります
活動体制
京都大学大学院地球環境学堂が現地NPO法人Tiyeni Organization、マラウイ農業省研究局ルニャングワ試験場をカウンターパートとして実施しています。また、現地産品の販売に取り組んでいるPENJANI Malawiとも密に連携しています。
京都大学からは、地球環境学堂の教員3名とアジア・アフリカ地域研究研究科の教員1名のほか、現地調整員、国内調整員各1名が参加しています。現地では、マラウイ人4名を雇用し、カウンターパート機関とともに、活動に取り組んでいます。